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2009年5月31日 (日)

仏前結婚式

 今日は、京都の総本山知恩院で行われた甥の仏前結婚式に出席した。仏前結婚式の出席は初めての経験だから興味深くて楽しみにしていたが、荘厳でなかなか良いものだった。

Img_0033w800  薄暗い阿弥陀堂の中で阿弥陀如来に見守られての結婚の儀式は、僧侶である甥がこだわったのもうなずける。僧侶でなくても、仏教徒は、これが良いと思う。

 それにしても、この時期の京都は修学旅行生で賑わっているはずなのに、例の問題が起きてから街はガラガラ、ホテルは空き室だらけ。これでは、余計不景気が進む。何とかならないものか。

 今回は5Dの試運転だったが、暗いお堂の中でストロボ無しでこれだけ写ったのには正直驚いた。4Gのメモリーを入れていたから400枚ほど写してきたが、CDに入る容量を超えている。困った。さあ、どうしよう。

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2009年5月30日 (土)

福を呼ぶ

 鬱陶しい天気もやっと回復した。晴れるとやはり気持ちも和む。明日も爽やかな晴天になるようだ。

 明日は、京都で行われる甥の結婚式に出席するため、早朝から新幹線に乗る。

 この一年、京都へはこれで5度目。次はいつになるかわからないけれど、たまには観光客にもなろうと思う。

 さて、今夜は、若い二人の幸せを祈って、「福」を呼ぶ備前焼の梟を紹介しよう。

955w800  落柿窯作「備前梟」。

 最近、どこでも梟が静かなブームになっているようで、落柿窯のお客様からも「梟はないの・・・」と聞かれることがある。

 この梟は耳の後ろや背中、羽の間などに穴を穿って香炉としても使えるようにしてある。台に木の葉皿を敷いて香を置くと良い雰囲気で香を楽しむことができる。

 さあ、明日は、若い二人に「福」が訪れることを祈りながら京都へ向かうことにしよう。

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2009年5月29日 (金)

コーヒーカップとフリーカップ

 落柿窯の主が作る作品の中でカップ類が相当なウエイトを占めている。湯呑み、ぐい呑み、ビアマグに始まり、コーヒーカップ、フリーカップといろんなカップが並ぶ。

 その中で、現代の生活に欠かせないコーヒーカップも多い。

 今夜は、そのコーヒーカップと多用途に使えるフリーカップを紹介したい。

946w800  まずはコーヒー用デミタスカップ。

 落柿窯作「備前コーヒーカップ」。

 サイズはデミタス用だから小さい。

 ソーサは茶托を使ってみた。専用のものもあるが、時には木製も良いのではないかと思う。

948w800  こちらはフリーカップだ。

 落柿窯作「備前フリーカップ」。

 最近、こんなフリーカップにコーヒーをたっぷり入れて、木製の茶托で出してくれる家庭が増えてきた。

 以前、親しい作家さんの奥様が、フリーカップに木製の茶托を合わせてコーヒーを出してくれたことがある。その時、「なんとお洒落な・・・」と思った。それが、フリーカップのこんな使い方を経験した最初である。

 備前の好きな方は、常識に捉われず、いろんな使い方を楽しんで欲しいと思う。

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手作りの道具

 動きの遅い低気圧の所為で、今日も鬱陶しい天気が続いている。適当なお湿りだから畑の草ばかりが元気だ。

 畑に出てみると、いつに間にかゴーヤとキュウリの蔓が延びている。急いで棚を作ってやった。

953w800  今年の夏野菜はトウモロコシがやけに元気だ。ズッキーニが2本状態が悪い。ナスもトマトも今のところ良く育っている。ピーマンには早くも実が付いた。相変わらず草の中に野菜がある状態は解消されそうにない。

 さて、陶芸には、いろいろな小道具が必要だから、道具箱からすぐにあふれてしまう。

 道具は専門の業者から購入するものもあれば手作りするものもある。出来合いのものは往々にして役に立たないことが多い。そのため、どうしても手作りが必要になる訳だ。それに道具を買うと結構高いし・・・。

941w800  手作りした小道具の一部。このほか、100円均一の店でいろいろ使えるものを探したりすることもある。

 特にに台所用品売り場や工具売り場で面白い物を見つけることも多い。

 今日は昨日制作したものを仕上げ、新たに大皿とビアマグを少し挽いた。

952w800  40センチの大皿。

 これが家庭で使える大きさの限度かもしれないね。余り大きいと収納に困るし、システムキッチンの流しに入らない。しかし、こんな大皿に料理を盛ると見事だから、食卓の真ん中にデンと置いて使うと豪華な食卓になるはずだ。

943w800  こちらは落柿窯の定番であるビアマグ。

 この形は、挽くのも仕上げも面倒だ。

 少しずつ作り貯めしているから、そのうち数もそろうだろう。

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2009年5月28日 (木)

酒坏

 酒坏は盃のこと。かつては土器製の小さい皿であったから土偏になっているけれど、その後、木製になり陶器になりガラス製になり金属製にもになってきたから、最近では盃の字を使うことが多い。

 それはさておき、今夜は、この酒坏を紹介したい。

934w800  落柿窯作「備前酒坏」。

 ちょっと大きめの坏である。親指と人差し指に挟んで中指を沿え、坏を口に運んで舌で酒を転がすように味わう。そこがぐい呑みと違うところだ。

935w800  表は轆轤目に付いた胡麻が印象的だし、裏は緋色に緋襷というように、まったく表裏が違うから、使うたびに変化が味わえて楽しい。酒飲みにはたまらないだろう。

 残念ながら、主には縁のない世界であるが・・・。

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梅雨の走り?

 今日は、南岸を進む動きの遅い低気圧の為に梅雨の走りのような天気になった。強い雨ではないけれど、降ったり止んだりで鬱陶しくて気分も滅入る。

 そんなときは、美味い茶を点ててのんびりするに限る。

925w800  梅雨時にしか使えないアヤメ絵の茶碗を引っ張り出して茶を点てた。

 この茶碗を使ったのは、ほぼ一年ぶり。お稽古用の安物茶碗だけれど、茶を点てるのに支障はないから、庶民にはこれで十分だ。菓子はスーパーのくず餅。

  雨に濡れた緑の庭を眺めながら、縁側で楽しむ茶もなかなか風流。

 そんなことで、主は、鬱陶しい時をやり過ごしている。

 さて、今日の作品紹介は平皿としても使える菓子鉢。

926w800  落柿窯作「備前菓子鉢」。

 胡麻に緋襷という備前の定番。

 サイズは7寸。窖窯特有の明るい焼成だけれど、問題が一つある。

928w800  ご覧のように裏側の一部が切れている。

 表には傷がないから使うには支障がないけれど作品としてお嫁には出せない。

 落柿窯で使っている備前焼は、ほとんどがこんなわけありの品だ。

  窯から出てくる作品のうち、こんな風に傷があったり、水漏れしたりする物がいくつかあるから、十分チェックしなければならない。この作業は、結構大変で手間と時間がかかる。

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2009年5月27日 (水)

窖窯の狙い

 今日は、定期診療の日。午後、予約している病院へ行った。月に一度、今の健康状態をチェックするのが主が生きるための必須だから、今日も来月の予約をしてきた。これからもこのリズムは変わらない。

 さて、主が前回の窖窯を焚いてから早くも半年になる。この間、主は定年退職をはさんで陶芸家として念願のデビューも果たした。・・・といっても、主が勝手に宣言しただけだが。

 主の窯は窖窯。酸化焼成を目的とした窯である。この窯から出てくる作品は明るくすっきりしているのが特徴だ。

917w800  これぞ酸化焼成の作品。

 落柿窯作「備前汲出し」。

 明るい緋色に緋襷。ぱらぱら降った胡麻が見込みの景色になっている。

919w800  見込みの景色はこんな感じだ。

921w800  落柿窯作「備前平皿」。

 これも窖窯独特の焼成といえる。

 周囲の胡麻と中央部の緋襷が良い景色だ。

 こんな景色を見せ付けられると、窖窯焼成が止められなくなる。

  窖窯焼成が市民権を得てまだ日が浅いけれど、魅力は無限に広がっている。

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2009年5月26日 (火)

梅雨入りを前に

 毎年、梅雨入りは6月8日ごろになるから、後、十日余りで梅雨に入るだろう。今が梅雨入り前の晴天期だから、十分に爽やかな晴天を満喫したいと思う。

 この時期になると、決まって唐招提寺の天平の甍が懐かしく思い出される。そういえば「鑑真忌」も近い。久しぶりに鑑真和上の像に会いたいが、今年も何かといぞがしいから、やはり行くのは無理か・・・。

 退職後は、なんでも思いのままにできる訳でもないことも最近ようやくわかってきた。

 さて、今日も工房には出勤したけれど、フルタイムで働くわけでもなく、ただぼんやりした時が過ぎていく。それでも、昨日轆轤挽きした小鉢を仕上げ定番のビアマグを少し挽いた。

 ところで、備前の花入れや壷が苦戦しているといっても、やはり備前の花入れは何物にも変えがたい備前焼の代表である。

 今日は、その花入れを紹介したいと思う。

916v800  落柿窯作「備前塁座三角花入れ」。

 塁座が3つ。緩やかに変形した花器だ。

 正面には胡麻が張り付いて、一部は溶けて流れ出している。

 口は、やや矢筈に近い。

 この季節に咲くカキツバタを活けたいと思う。

 

 

 

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2009年5月25日 (月)

少雨予報

 今日、夕方のニュースで、この地方の少雨に関する予報が出ていた。今月に入って、余り雨が降っていないから、農作物の管理に注意が必要とのことである。

 しかし、落柿窯の畑では、昨日の雨や数日前の雨で畑は適度な湿りを帯びて野菜はみな元気だ。

 今日は、昨日の気圧の谷も抜けて、朝から青空が広がった。蒸し暑さもなく、緑の爽やかな風が吹きぬけていく。一年で一番爽やかな季節かも知れない。

 近くの麦畑では刈入れが始まった。コンバインが見る見る刈り取っていく。

911w800  子供の頃は、麦秋にはいろいろ遊びも多く結構楽しかったけれど、今の子は麦藁細工などまったく知らないようで寂しい限りだ。

 コンバインで一気に収穫するのは早くて楽ではあるけれど、何か味気ない物が残る。昭和30年代がなんとなく懐かしい。もう戻れないけれど・・・ね。

 さて、昨日はビアマグを紹介したが、今日は夏向きの冷酒セットを紹介しようと思う。

909w800  先日の薪窯で焼いた白い備前の片口に窖窯で焼いたぐい呑みを添えた。

 冷蔵庫でよく冷やした冷酒を片口に入れてぐい呑みに注ぐ。当然、器も冷やしておきたい。

908w800  落柿窯作「備前片口」。

 備前は黒いばかりではない。白いものや赤いもの、青いものなどいろいろな色が出る。だから神秘的で面白い。

902w800  落柿窯作「備前ぐい呑み」。

 「黒い備前」、と言ってもこのぐい呑みはそれほど黒くはない。備前ではもっと黒い色がいくらでも出る。

 

 備前は、それぞれT,P,Oで楽しめる焼き物である。

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2009年5月24日 (日)

気圧の谷

 今日は、朝から曇ったり、晴れたり、時に雷雨になったりで、目まぐるしく変わる天気になった。畑の野菜たちには恵みの雨だけれど、一気に草が伸びた。さっき、夕食に使うンゲンサイをとりに行ったら、一面の草原の中に野菜が生えている状態に変わっている。ほんの2日程前には柔らかかったチンゲンサイも今日はしっかりした葉になった。自然の力はすごいね。

 今日一日、蒸し暑いのやら涼しいのやらわからない天気だが、そろそろ蒸し暑くなる予感がする。

 落柿窯の工房に置いてある古い冷蔵庫の冷凍室には、ドアポケットに備前のビアマグを常備しているから、工房を訪れたビール好きに備前のビアマグのすばらしさをいつでも実体験していただくことができる。

897w800  ドアポケットのビアマグたちが出番を待っている。

 備前のビアマグは、こうして凍らせておくことが大事だ。この状態でビールを注ぐと絶品の味わいとなる。

900w800  そんなわけで、今日の仕事は落柿窯の定番になっている高台付きビアマグを挽いた。この形は、挽きにくいし仕上げも面倒だが、定番の形だから作らないわけには行かない。

 

 何より集中力が求められるから、少しずつ作り貯めていくことになる。

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2009年5月23日 (土)

お宝が増えた

 今日は爽やかな初夏の陽気。主は、先日挽いた大皿と、昨日挽いた素麺鉢を仕上げた。特に、大皿は、まだ40センチあるから、亀板も40センチを超えるものを使わなくてはならない。しかし、湯飲みやビアマグの高台を削るよりは楽。慎重に削って何とか失敗なく終えた。

 今日は、主のお宝がまた一つ増えた嬉しい日になった。ここ数年、熱いまなざしを送っていたカメラをようやく手に入れることができた次第。

 甥の結婚式を一週間後に控えて、記念写真を撮るためにどうしても欲しかったから「清水の舞台・・・」の思いで思い切った・・・これが言い訳である。

 主の収入では明らかに贅沢すぎるけれど、還暦まで頑張って来たご褒美ということでは駄目かな・・・。

895w800  レンズも欲しいけれど、このカメラを選んだ一番は、フィルムカメラのレンズがそのまま使えるということにあるから、主が今までずっと愛用してきたタムロンの28ミリ~300ミリのズームレンズをセットした。

 さてさて、このカメラの成果が出るかどうかは主の腕次第である。

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2009年5月22日 (金)

素麺鉢

 これから夏に向けては素麺の季節。食欲のないときは、冷たい素麺が何よりのご馳走となる。

 備前焼は素麺鉢に最適だ。濃く焼けた備前に白い素麺を盛ると色合いのコントラストがちょうど良い。

 今日は、そんな素麺鉢を挽いた。

892w800  今日挽いた素麺鉢。

 夕方まで出かけていて帰宅して挽いたから数は少ない。

 9寸ほどの丸い鉢と輪花の鉢だ。

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2009年5月21日 (木)

胡麻の力

 備前の魅力はいろいろあるけれど、一番は胡麻の力かも知れない。

 胡麻は、ご存知の通り、松木割り木の灰が自然釉となって器肌に付いたものをいう。その種類もいろいろで、溶けて流れたもの、ぱらぱらと降ったもの、溶ける前のもの等々あり、それぞれに違った魅力がある。

 中でも溶けて流れた胡麻は力強くて豪快だ。

888w800  主はこの胡麻が好き。

 窖窯焼成で、大量に降り積もった松割り木の灰が溶けて凝縮し、多いところは流れ出す。

 力強さ、豪快さは特筆である。

889v800  落柿窯作「備前流れ胡麻壷」。

 口辺部から肩、胴にかけて大量の胡麻がかかり、高温で溶けて一部は流れ出している。流れ出した胡麻も丁度良いところで止まっている。  

 胡麻が流れすぎると棚板にくっついてしまうから窯の火を止めるタイミングが重要だ。

 こんな胡麻を見ると、また窯を焚きたくなる。

 

 

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2009年5月20日 (水)

大皿を挽く

 気がつけば初夏を過ぎようとしている。時の流れは止めようがないけれど、退職後は、のんびりと時の流れに逆らって生きていこうと思っていたのに、これでは在職中と変わらない。

 ただ、出勤しなくて良い分ストレスがないのは嬉しいが、時の流れは変えようがないことにやっと気がついた。

 これからも相変わらずバタバタと行くしかなさそうだ。

 このところ、窯焚きや窯出しが続いて余計落ち着かない日々である。それでも気分転換の轆轤は挽いているが、飯茶碗や湯呑みといった小さいものが多かった。

 今日も相変わらず湯飲みを挽いたけれど、そればかりでは飽きてくる。

 そこで気分を変えて久しぶりに大皿を挽いた。

886w800  大皿といってもこの状態で42センチしかないから、出来上がりは36センチ(一尺二寸)ほどになるだろう。

 しかし、たまに大きなものを挽くと気分が変わってやはり楽しい。

887w800  大きなものが楽しくても、小さな物もおろそかにはできないから、今日の小物は汲出し。

 轆轤挽きは早いけれど、高台を削るのは結構面倒だ。

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2009年5月19日 (火)

薪窯の初窯出し

 先日焚いた薪窯の窯出しを手伝った。今回の初窯には、記念に主の作品も入れてもらっていたから、出るのが楽しみであった。

 まずは、その成果を見ていただきたいと思う。

867w800  良く酸化焼成された作品。

 めぼしいものを並べてみた。

869w800  デミタスカップ。淡い緋色にすっきりした赤い緋襷が綺麗だ。

870w800  これもデミタスカップ。こちらは、白地にすっきりした緋襷。

871w800  濃厚な緋襷の細いビアマグ。

872w800  飯茶碗も焼けた。

 飲み口の緋色は炎の痕。見込みには窖窯特有の細かい胡麻。見込みと胴は緋襷。

873w800  湯呑み。白い地肌に赤い緋襷。

 緋襷が思いの他濃厚である。

875w800  たっぷりした湯呑み。

 淡い緋色は酸化焼成特有のもの。見込みは濃厚な緋襷。

876w800  片口。

 口辺部には胡麻が降っている。

 胴は白く見込みは緋色に緋襷。

879w800  蓋物。

 蓋に思いの他、胡麻が来た。一部にボタを置いていたから、その部分に、かすかな緋襷が出ている。胴の部分にもっと変化が欲しかった。

882w800  今回の初窯が成功だったか失敗だったかの評価は、オーナーの判断次第だが、主は初窯としては十分評価できると思う。

 これから先、今回で見えた課題を一つ一つ克服して行けばすばらしい成果が期待できそうな窯だ。

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2009年5月18日 (月)

焼成のイメージ

 今日は、朝から雨上がりの爽やかな晴天に恵まれた。

 昨日は、徹夜明けで頭がボーとしていたけれど、昨夜は早くから眠ったから、今朝は、爽やかに目覚めることができた。

 午後、姉と従妹と共に、主が親しくしている若い備前焼作家の窯を尋ねた。彼は、今売り出し中の有望作家である。連れの二人は彼の窯が初めてだったから、彼のすばらしい作品に囲まれて幸せそうであった。ますますの活躍を期待したい。

 さて、夕方になって、昨日轆轤挽きした飯茶碗の高台を削った。

865w800  主が目指す飯茶碗は、酸化焼成の明るい景色だ。

 しかし、いつも望むような焼き上がりになるとは限らない。それどころか気に入らない作品のほうが多いことが常である。

866w800  これが主が目指す飯茶碗の焼成。

 落柿窯作「備前飯茶碗」。

 いつもこんな焼けばかりが出てくれば嬉しいが、現実はそんなに上手くはいかない。数多い作品で、主が満足できる物は極わずかだ。

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2009年5月17日 (日)

草のない庭

 昨日、雨になる前にシルバーさんに草取りをしていただいた庭が、雨に洗われて素敵な庭に見える。

863w800  いつもこの状態を保っていれば言うことはないけれど、草はあっという間に生えてくるから、この庭が綺麗なのもほんの数日の命だろう。

 怠惰をむさぼるのが何より好きな主では、草取りなど夢のまた夢。ただ、ため息ばかりである。

864w800  主の好きな緩やかに逆S字を書く飛び石が、濡れるとくっきりと現れて、石一つ一つの表情が見て取れる。

 今日がこの庭が一番輝いている日かもしれない。

 

 さて、従妹の薪窯の火も止まった。工房の棚を見ると飯茶碗が減っている。今度の窯に入れてもらったからだ。早速、飯茶碗を差し板一枚分挽いた。

858w800  今朝まで窯を焚いていたから、今日は疲れがあって、仕事はこれだけ。

 なかなか段取り良く仕事がはかどらない。

 どこからか、卯の花のにおいが漂ってくる。ホトトギスは鳴かないけれど、まさに初夏。

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2009年5月16日 (土)

窯焚き

 今朝、従妹の薪窯に火が入ったので窯焚きを手伝っている。

 初窯だから、記念に主の作品も入れてもらった。さてさて、焼き上がりが楽しみである。

855w800  今、窯の温度は500度ほど。これからが本番。

 夕食が終わったので、これから窯焚きを交代する。

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2009年5月15日 (金)

麦秋ービアマグいろいろ

 子供の頃、この季節は麦秋という言葉が一般的に使われていた。子供たちは麦藁で篭を編んでユスラ梅や野生のグミを入れて遊んでいたのを思い出すが、そろそろそんな季節になった。

 落柿窯の周りの麦畑は黄金色に輝いている。刈入れも近そうだ。

844w800  この辺りの麦は小麦ではなく大麦が多い。大麦は、いわゆるビール麦であるから、備前の「やきもの屋」としては、やはり、ここで備前焼のビアマグを紹介することになるのはいたしかたのないことだ。

 

 そんなわけで、今日は、落柿窯のビアマグ2点を紹介したい。

848w800  落柿窯作「備前ビアマグ」。

 細めのビールカップである。湯飲みに入れて焼いたから、湯飲みが被さったところは白く抜けて緋襷が付いている。

 家庭の主婦は、こんなに細いカップは洗い難いから嫌がるけれど、デザイン上お許し願いたい。

850w800  落柿窯作「備前ビアマグ」。

 こちらは、上のカップとは違い逆さで湯飲みに差し込んでいたから、飲み口の方が白く抜けて緋襷が付いている。

 このカップは、高坏風になっているから轆轤挽きと仕上げが面倒だ。しかし、落柿窯のビアマグはこの形が定番だから面倒でも仕方ない。

 沖縄、奄美地方はそろそろ入梅。この辺りの入梅は、ひと月ほど遅いけれど、これからは生ビールの季節。酒飲みは、備前のビアマグを使う様にお願いしたい。

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2009年5月14日 (木)

柿の花と新茶と・・・

 今年も、東京の「なずなのかあさん」から新茶が届いた。毎年、柿の花が咲く頃になると八十八夜摘みの新茶を送ってくださる。

 お茶好きの主にとっては何よりうれしい贈り物だ。

841w800  「なずなのかあさん」、いつもたくさんの新茶をありがとう。早速美味しくいただきました。感謝感謝。

843w800  新茶は、その色と香りがすべてだから、通常の煎茶より熱めのお湯で出す。

 いつも使っている自作の宝瓶とお気に入りのどくだみの花の汲出しを組み合わせた。

 ふくよかな緑の香りがすばらしい。色も良い。新茶はこうでなきゃ。

839w800  今年も柿の大木に無数の花が咲いた。今年こそ豊作であって欲しいと願う。 

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精進料理

 久しぶりに精進料理を味わった。結婚した僧侶の甥が、お嫁さんと一緒に帰省したから、修行の一つとして精進料理を味わいに行った次第。

 場所は、いつもお世話になる東山の松琴寺。主は、ここの精進料理と出会ってもう20年以上になる。山の上にあるから静かで自然がいっぱい。今はもみじの新緑が見頃であった。

822w800  緑の風が吹き抜ける気持ちの良い庭。もみじの新緑と苔が美しい良く管理された庭だ。

 時折、鳥が来るし鶯の声も聞こえる別世界である。

823w800  広間の床も禅寺らしく行き届いた設えで気持ちよい。

824w800  料理は、朱塗りの膳で運ばれてくる。今日は広間の脇にある茶室に設えをしてあって、少人数には丁度良い空間であった。

 精進料理は、使ってある材料を考えながら味わうとより一層趣が増す。

 胡麻豆腐も朝堀のたけのこも美味しかった。

826w800  今日の揚げ物のてんぷらは「皐月」の花。楽しいね。

 ご飯は、新茶のご飯。これは主も初めて。爽やかな新茶の香りが鼻腔をくすぐる。

 

 松琴寺の精進料理はいつ行ってもはずれがないからお勧めできる。

 四季折々に、自然の中で味わう精進料理は良いものだ。

 精進料理を味わった後は、先日お手伝いした窖窯の窯出しを見に行った。心配していた通り、湿りの影響を直接受けている。次の窯焚きまでに対策を考える必要が大だと思う。

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2009年5月13日 (水)

花便り

 夕方、気がつくと「待宵草」が咲いていた。「待宵草」は夏に咲くと思っていたのに、こんな時期に咲くのか・・・。これが普通なのか異常なのかわからないが良い花だ。庭に数輪咲いている。

812w800  地面から10~15センチほどの茎の先に可憐な黄色い花が付く。

 日本ミツバチか花アブかわからない虫が熱心に蜜を吸っていた。

 今日は、爽やかな緑の風が吹く心地よい日和。

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トウオガタマ

 玄関を出るとバナナが熟したような甘い香りが漂ってくる。今年も「トウオガタマ」が咲き出したようだ。毎年、初夏に咲く花で「もくれん科」に属する。最初、この木の名前がわからなくて、手がかりを探していたら詳しい人が教えてくれた。バナナが熟したような甘い香りがするから、別名「バナナツリー」とも言われているようだ。

810w800  落柿窯の庭にある「トウオガタマ」の花。甘い香りがあたりに漂っている。特に、風のない曇った日には一層香りが強くなる。

 この花の香りがしだすと梅雨が近いことを教えてくれる。

 この木は、もう相当大きくて5,6メートル以上ある。

 季節が来ると花が咲き、実がなり、紅葉して落葉する。そんな、季節を教えてくれる庭はうれしい。

 さて、最近、職場でも家庭でも、マグカップをすべての飲用に用いる傾向が見られるようになった。お茶でも、コーヒーでも、ミルクでも、ビールでも何でも一つの器で済ませてしまう。なんだか味気ない気もするが、考えようによっては合理的かも知れない。

 今、備前のマグカップもいろいろ面白い物が作られている。大きさも形もいろいろ。使う人の好みでどんなものも選べるようだ。特に、最近では職場で使うために、蓋つきマグカップを探している人もいる。理由を聞くと、一度で呑めないので衛生上蓋があったほうが良いとか、電子機器を使うから湯気(水蒸気)が気になるとかいろいろ。これも時代か・・・。

805w800  落柿窯作「マグカップ」。

 蓋はない。大きくボタの跡が付いている。

806w800  反対側は、緩やかな色の変化が景色を作っている。

807w800  見込みは窖窯特有の緋色。

808w800  高台は大きいから安定は良い。職場の机上でも安心だ。

 主は、ほとんどマグカップを使うことがないけれど、希望が多いと大いに研究の余地ありだな。

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2009年5月12日 (火)

青梅の季節

 今日は、夕方から雨の予報が出ていたから、伸び放題の草刈をした。このところ真夏日を思わせる気温の日が続いているけれど、今日は、心地よい東風があって少しは楽かと思ったが、やはり、結構疲れた。

 初夏の草刈は、真夏とは違った程よい草の香りが清々しい。

798w800  一時間半ほどで、畦道と工房の周りの草刈を終えた。

 待ち巣箱にはどれにも入居者はない。気長に待つしかあるまい。

804w800  頭上を見上げると、工房脇の紅梅に実がついている。もう、そんな季節になったのか・・・、と退職後の時間の流れの速さに驚いてしまった。

 そういえば、梅干を入れるのにちょうど良い蓋物があったなと、展示室を探すとこの壷が出てきた。確か、この壷は、注文で作ったような気がする。

800w800  落柿窯作「備前蓋付き壷」。

 6寸ほどの大きさだから食卓においても邪魔にはならない。梅干のほかに、塩でも砂糖でも入れておくと湿りがこないから重宝だ。使用後の匂いが気にならなければラッキョだって入れられる。

802w800  見込みは、ほのかに赤い。蓋受けが少し深い位置にあるから蓋もぴったりだ。

 最近の作家さんは、食卓に置く蓋物をいろいろ考えて作っている。友人の若い作家が作る「ニンニク入れ」などは発想が楽しくて好評のようだ。

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2009年5月11日 (月)

薪窯を焚く

 今日は、「食卓の備前焼」を主催する従妹が新しく入れた薪窯の空焚きを手伝った。

 薪窯は、電気窯やガス窯、灯油窯と違って人間が松割り木を焚くから、窯から離れることができない。一人で焚くのは少々困難なのでお手伝いをした。

796w800  新しく耐火レンガを積んで作った窯は結構湿りを持っている。その為、本焚きを前に空焚きをすることが普通だ。

 主は、昨日窯焚きのお手伝いが終わったばかりで少々疲れ気味でだけれど、元来、窯を焚くのが好きだから引き受けた次第である。その上、空焚きは、作品が入っていないから気楽に焚ける。

797w800  どんどん燃やして1200度近くまで温度を上げたから、空焚きの目的は、ほぼ達成したと思う。

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2009年5月10日 (日)

窯焚き終了

 お手伝いをしていた窯焚きが終わった。ほぼ予定通りである。この窯は山の中腹にあり、周りは滴る緑で、鶯も鳴いて、爽やかな風が渡る絶好のロケーションだ。初夏の窯焚きは結構きついけれど、こんなに自然がいっぱいの場所での窯焚きは疲れも忘れる。今日も、1200度の窯の側で割り木を入れながら周囲の自然を満喫した。この窯の結果は一週間後に出るから楽しみにしていよう。

 さて、八十八夜に摘んだ新茶がそろそろ町に出回る時期になった。

 新茶を味わうのに備前は・・・という人も居ると思うけれど、酸化焼成された備前の湯呑みを使うと新茶の色も味わえて、なかなか具合良い。

795w800  落柿窯作「備前汲出し」。

 窖窯で酸化焼成された汲出しだから、白地に赤い緋襷が美しい景色を作っている。

794w800  見込みもボタで抜いてあるから、新茶の色もはっきりと出るはずだ。周辺部は、窖窯特有の胡麻が降っている。

 備前の器は、中に入れたものを美味しくするから、きっと新茶もより味わい深くなるだろう。 

 備前は、黒いばかりではないことを知っていただけたら幸いである。

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2009年5月 9日 (土)

お手伝い2日目

 今日も窯焚きの応援に行って来た。窯焚きは楽しい。1000度を超す温度は相当体にこたえるけれど、そのきつさよりも楽しさが勝るからやめられない。陶芸の行程の中では窯焚きが一番楽しい。なぜって・・・火遊びだからね・・・。

790w800  1000度を超えるとこの辺りが焚き口になる。長い時間火の前には居られない。手早い作業が求められる。

 今日も汗だくになったけれど、その分、楽しさも倍増である。

789w800  主が帰る時、温度計は1047度を表示していた。この温度計は高性能で温度の上昇傾向と下降傾向を表示してくれる。なれない人はそれが気になって仕方がないらしい。ハイテクも行き過ぎると良し悪しだ。

 窯焚きの終了は明日の昼頃の予定らしい。

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2009年5月 8日 (金)

小鉢を挽く

 窯焚きから帰って、夜、小鉢を差し板一枚分を挽いた。それに先立って、6日に来窯された家族の母娘が作った湯飲みを仕上げた。たぶん喜んでいただけるだろう。それほど良い湯飲みになったと思う。

788w800  今夜挽いた多用小鉢。高台は付けない。

 今夜はちょっと疲れ気味だから作陶はこれでお終いにした。

786w800  夕方、散歩に出る時、露地を通ったら蹲脇のアヤメが見事な花を咲かしていた。

 蹲が荒れ放題だからちょっと残念。近いうちに掃除をする予定だ。

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窖窯を焚く

 今日は、知り合いの作家さんが窖窯を焚いているので、その応援に行ってきた。つい最近築窯したばかりだから今回が初窯である。

 今まで登り窯を焚いてこられた作家さんだから窖窯は初めて。その為、主に応援の依頼が来たというわけだ。

783w800  この窯は、一枚五列の小さい窯だけれど、窯焚きは窯の大小に関係ないからまったく手が抜けない。それどころか、小さい窯を焚くほうが難しいともいえる。

784w800  今日、午後4時30分の温度。きわめて順調に推移している。

 明日は、1000度に届くから忙しくなりそうだ。

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2009年5月 7日 (木)

金平糖

 今日、行きつけの和菓子屋さんで茶箱の振出しに入れる金平糖を見つけた。

 金平糖といえば京都の老舗「緑壽庵清水」が思い出されるが、主の住む田舎では、ネットでのお取り寄せ以外購入する術はない。その上、結構高価だからお取り寄せするにもちょっとためらわれる。

 今日購入した金平糖は大衆向き。スーパーのお菓子売り場にある品物と変わらないが、茶箱の振出し用に小粒にしてあり丁度良い。

782w800  山嗤い、緑滴るこの時期には、茶箱を抱えて野に出たいから、この金平糖はなくてはならないものだ。

 この振出は、三十五年ほど前購入した茶箱セットの中の道具の一つで清水焼。

 天候が回復したら鉄瓶を提げて野に出ようかな・・・。

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緑の雨

 滴る緑を濡らす雨になった。昨日の雨はどこに行ったかわからないほどだったけれど、今日の雨はたっぷりで滴る緑の景色がいっそう濃くなった。カラカラの田畑も十分潤ったように思う。

 八十八夜を過ぎて霜よけの防護をはずした畑も多い。キュウリやトマト、ゴウヤに支柱も立てられた。主もこの雨が上がったら支柱を立てようと思っている。

 さて、今日は、昨年急死した義兄の命日。一周忌は先に知恩院で済ましているから仏壇にお参りだけしてきた。

 この一年はあっという間に過ぎたように思う。

 思えば、昨年のこの日も夕方から雨になった。今日も雨だから何かの因縁であろう。冥福を祈りたい。南無阿弥陀仏・・・合掌。

 この雨で今日の散歩は中止した。工房にも出ていない。ただ、義兄のお参りに行っただけである。こんな日もあってよいだろう。

 今日の落柿窯の作品紹介は茶碗。今、松江の田辺美術館で茶の湯造形展が開催されている。主もいつか出品してみたい。

774w800  落柿窯作「備前胴締茶碗」。

 還元焼成の茶碗。窖窯で焼成しても窯の場所によっては強還元になる。この茶碗はそんな場所にあった。

 見込みは緋色。

775w800  この高台を見ると被せ焼成であったことがわかる。

 落柿窯でこの焼成が出る場所は一箇所だけだから、そこにあったのであろう。

 高台の土見せ部分はボタで覆っていたから土の表情を見ることができる。

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2009年5月 6日 (水)

連休最終日

765w800  連休最終日になって不安定な天気もようやく一段落したのか、陽が落ちる頃、幾分青空が戻った。しかし、天気予報によれば明日もまだ不安定な天気が続くらしい。どうせ雨が降るのなら、もう少し田畑が潤うほど降って欲しいと思う。昨夜から今朝にかけての雨ではぜんぜん足りない。植えたばかりの夏野菜のためにも雨が欲しいが鬱陶しい天気も困りものだ。つくづく人間は身勝手だね。

 さて、今日は、3月末で一緒に定年退職した方がご家族と共に来窯されたので、先日窯出しをしたばかりの若い備前焼作家「渡邊琢磨」君の窯を訪ねた。

 彼は最近の公募展では常に入選入賞している若手のホープである。

 今度の窯もさすがに良い出来で、主も思わず購入させていただいたほどだ。

761w800  渡邊琢磨作「備前瓜小鉢」。

 サイズは4寸5分ほど。見ての通り見込みは胡麻。外は綺麗な濃淡の緋色。思わす買ってしまった。

 この他にも食器から酒器から花器から壷から大皿まで見事な作品が並ぶ。

 特に、酒がわかる彼の酒器は特筆ものだ。ぜひ見に行かれることをお勧めする。酒好きにはたまらないと思う。

 話は変わって、今日来窯されたご家族の奥さんと娘さんが、初めて轆轤を回して制作された作品を紹介しておこう。

768w800  お二人が作られた湯呑み。もちろん、主がお手伝いしたけれど、壊すことなく最後まで仕上げたのはさすがだ。

 特に奥さんは玄人跣のケーキやクッキー作り、それに編み物をされるから納得である。ちなみに、娘さんが作られた皿は、轆轤からはずした途端、割れてしまった。残念だが仕方ない。こんなことはよくあることだ。

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2009年5月 5日 (火)

蕪徳利

 久しぶりに蕪徳利らしきものを挽いてみた。昔は、蕪徳利が好きでよく作っていたけれど、最近はまったく作っていない。そのため、全然形が取れない。今日挽いた「らしき物」も到底蕪とは言えない。

754w800  見ての通り、胴の張りが足りない。おまけに首が長すぎる。これでは丸徳利の大きいヤツだ。

 しばらくサボっていたから仕方がないが、主には相当なショックである。

 そのうち思い出すだろうから、何とかなるだろう。

759w800  この鉢は上の徳利の首に被せるために挽いてみた。

 このタイプの徳利は被せ焼きにすることが多い。焼成時に被せると景色に変化が出て面白い。

760w800  ちなみに、この徳利は、主が蕪徳利を良く作っていた頃の作品だ。

 落柿窯作「備前蕪徳利」。(備前落柿窯作品集に搭載済み)

 主は、結構お気に入りである。

 さて、今日は、土練機を購入して以来初めて口金を磨いた。最近、土練機から出てくる土がささくれ立って汚かったからずっと気にはなっていたのだが、余りにひどくなったので思い切って分解した。外してみると予想通り口金が汚れている。水洗いしてサンドぺーパーで磨いた。結果は、効果覿面で、滑らかに土が出るようになった。

755w800  全くささくれることがなくなった。外して磨くのは結構面倒だけれど、こんなに綺麗になるのなら早くすればよかったとちょっと後悔している。

 外し方もわかったから、これからはすぐにやろうと思う。

757w800  この口金の内部は真鍮だからさびにくくしてあるけれど、長年使っていると、泥や砂が張り付いてガタガタになるようだ。

 綺麗な土は気持ちいい。

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2009年5月 4日 (月)

ゴールデンウイーク

 今日は、ゴールデンウイークも後半。この連休中、来客は誰もないと思っていたら、福岡在住の懐かしい知人が息子を連れて尋ねてくれた。焼き物好きの彼女は、独身時代、落柿窯で轆轤を回していたから、この連休を利用して里帰りしたついでに久しぶりに轆轤を回しに来たのだ。。

 息子が、この春、高校に入学したというから、ほぼ16,7年ぶりの轆轤である。昔からとても器用な人で、一緒に学んでいた姉たちを尻目に、ぐんぐん腕を上げたものだ。

 轆轤の前に座り、茶碗を挽いたが、きちんと基礎ができているためか、16,7年ぶりの轆轤とは思えないほど上手い。見る間に茶碗を3つ4つ挽いたのには主もさすがに驚いた。

750w800  形の違う飯茶碗。

749w800  中でも、この茶碗の形は見事だ。

751w800  これは抹茶碗。もし、彼女が備前にいたら女流陶芸家になっていたに違いない。本人は、陶芸をやりたいようだが、九州で主婦をやっていてはどうにもならない。

753w800  今日の最後は、好きな京都「緑壽庵清水」の金平糖を入れる専用の「振り出し器」を挽いた。

 ここまでくると言葉はない。ただただ脱帽である。

 

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2009年5月 3日 (日)

小手毬を生ける

 茶室の露地で遅れていた小手毬が咲き始めた。一輪手折って備前の花生けにいれて工房に置いた。

748w800  落柿窯作「備前一輪」。

 カリッと焼けた硬質な器肌に真っ白な小手毬が良く映る。

 この季節は、あちらこちらに花があるから、手当たり次第手折って来ては備前の花入れに入れている。

 たった一輪の花が生活に潤いをもたらしてくれるから、備前の花生けが果たす役割は大きい。

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2009年5月 2日 (土)

八十八夜

 「夏も近ずく八十八夜 野にも山にも若葉が茂る・・・」 「八十八夜の別れ霜・・・」、といわれる今日は八十八夜。

 八十八夜は、農家にとって農作業の目安となる重要な基準日だ。この頃になるとそろそろ苗代の準備が始まるし、夏野菜の苗を植えても霜の心配がなくなる。昔の人が自然とのかかわりをいかに大切にしていたかが良くわかる。

 落柿窯の茶室の露地に「あやめ」が咲いている。

732w800  2年ほど前、近所の人から一株いただいて露地に移植したものだ。

 濃い紫の清楚な花。「いずれがアヤメかカキツバタ・・・」といわれるほど清楚を競う両者だが、アヤメは水のないところでも育つけれど、カキツバタは水かなければ育たない。

 主はカキツバタを植えたいと思ったが水辺がないのであきらめた。

742w800  茶室の軸もアヤメに変えた。

 そろそろ炉の季節も終わりだ。五月からは風炉の季節に入る。炉終いを急ごうと思う。

 

 

 今日は昨日挽いた大き目の片口を仕上げたが、不覚にも一つを失敗した。仕方なく、新しく片口の本体を挽いた。

746w800  大き目の片口は凍り酒を入れたり、サラダボウルの変わりに使ったり、使う人のセンス次第で素敵な食器に変わる。

 主は、酒も飲めないし、料理もしないけれど、なぜか片口が好きだ。

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2009年5月 1日 (金)

竹一重切掛花生

 最近、備前焼の花生けが大苦戦しているのは、今まで幾度となく書いてきたが、それは、近年の住宅事情や生活様式の変化で備前の花生けを使う場面が減ったということだけで、備前の花生けの良さはなんら変わるものではない。

 主は、備前の花生けはもっと使われるべきだと思っている。備前の花生けほど花を生かす器はない。花の美しさを損なうことなく、その魅力を120パーセント引き出す。そんな器は、備前をおいて他にない。

 今日、主は落柿窯の作品の中から掛花生を引っ張り出して、工房の脇に咲いているシャガを一輪入れた。

735w800  落柿窯作「竹一重切掛花生」。

 「花は野にあるように生け」と利休さんは言うけれど、備前の花生けは野にある以上に花の魅力を引き出してくれる。

736w800  この花生けを工房の棚の柱に掛けた。

 これなら場所をとることもない。家庭ではトイレの柱に掛けてトイレ空間を和ませたり、階段の途中に掛けて空間に変化をつけたりするのに最適だと思う。

  「掛花生」はいろいろな形があるから掛ける場所や季節、生ける花によって変えてみるのも楽しい。

 こんな雑然とした社会にあって、せめて家庭だけは和みの空間でありたいものだ。

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