窯焚きの後
窯焚きが終わると、いつも安堵感と共に祭りの後の寂しさを感じることが多い。特に、今回のように大勢の助っ人が集まってくれた後は尚更その感が強くなる。
落柿窯の主にとって、窯焚きは非日常の出来事だから、窯焚きが終わって日常に戻ると、いつも「あれは何だったんだろう」と夢の中の出来事のようにも思う。
今朝、窯場に入ると、窯に残る余熱と共に昨日の余韻が伝わって来る。
窯はゆっくりと冷めており、火を止めてほぼ丸一日経っても、まだ温度計は500度近くを指している。窯が冷えるスピードがことのほか遅く感じられるのは作家の常だから主に限ったことではない。
昔、親しい備前焼作家の工房に「霜原に 足跡残す 冷まし窯」(うろ覚えだから定かではないが)と言う句の色紙がかけられていた。窯焚きの終了後は窯の周囲は燃えやすい物を掃除して掃き清めてあるから、窯が気になって窯に近づく作家の足跡がどんどん増えていくと言うことだろう。落柿窯もまたしかりである。
窯出しまでには、5メートルほどの小さな窖窯の周りに無数の足跡が残ることに成るだろう。
主は期待と不安が入り交じった複雑な気持ちをやや持て余し気味である。







































































































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